訳あって突貫工事で仕上げた1100Rのエンジン。
やっと組み上がり搭載が完了した所です。
排気白煙が段々と酷くなり、ガレージ内で始動すると中が真っ白になってしまう程。いざエンジンを開けてみると次から次へと問題が露呈し予定よりも時間が掛かってしまいました。
現存数自体の少なさも手伝い、過去20年間の間にお任せ頂いた1100RのエンジンはZ1系に比べ圧倒的に少ないのですが、感覚的に問題を抱えた個体が多かった様に記憶しています。
それがたまたまなのか、または1100R特有の物なのかは定かではありませんが、クランクの傷み方、ヘッドの傷み方等を見ていると、Z1系よりも傷み具合が進んでいる物が多かったと思います。
勿論、カワサキ空冷Z最強の名を最後に冠したモデルでその出力も最強だった事もあり、Z1系に比べ劣化も進んだと言う考え方も出来ますが設計や母材の違いもある為何とも言えません。
また、見た目にJ系とそっくりなエンジンではあるものの、クランクシャフトもヘッドもピストンも全て専用設計(Gpz1100共通)となり、その辺りの互換性は基本的に無い事などもリビルトの際に足かせになってきます。純正部品の供給も空冷Z系の中ではかなり厳しいモデルです。
1100Rのとその他J系との購入で悩んでいるお客様には、強い拘りが無い限り上記の様な理由からどうしても他のJ系をオススメしてしまうのですが。
でも1100R、男らしくカッコいい空冷Zですよね。