兼ねてより企画と製作が進行中でしたZ1000J系ビッグバルブの試作が仕上がりました。
インテーク38mm
傘部分迄を一体成型とする事で、精度とステム部分の強度を維持しながらウエスト化し、薄肉にしてフロー率を上げています。
又、シートリング当たり面には通常エキゾーストバルブのみに施されるステライトを使用して摩耗耐性を高くしてあり、純正より細い当たり部分としています。
この為、当たり面をセンターに取った場合口径以上にビッグバルブの効果が見込めるでしょう。
エキゾースト32.5mm
又、Z1系の新型ビッグバルブ同様に、燃焼室側の窪みは浅く大きくする事で、燃焼室容積は変化させずに理想的な形状を追求しています。
表も裏も鍛造肌を残さない全面仕上げです。この為、鏡面仕上げも容易です。
ちなみに、Z系やJ系ヘッドの場合、バルブの挟み角度の関係で、大幅なヘッド側の加工無しに使えるバルブサイズに制約があります。
38mmと32.5mmはGPz1100やZ1100Rと同径ではありますが、特にJ系の初期シリーズのシリンダーヘッドでこのサイズを上回るビッグバルブにして作用角の大きなカムシャフトを使用すると、インテークとエキゾーストのバルブ同士の干渉を招きかねない為、一般的にはこのバルブ径位が限界だと判断してのサイズ選定です。
又、上記にもある通り、傘形状やシートリングとの当たり位置、ステム長さ等も吟味したものとしています。
1本単位での購入も可能なので、インテーク側に関しては、Z1系ヘッドを使用してのフルチューニングにも使用可能かと思います。