EFI作業を行っているZ1000Jには、Z1100GPが生産された以降の後期シリンダーヘッドが装着されている様で、カワサキDFIで使われたヘッド温度センサー用のマウント部が未加工で残っていました為、ここに1100GPやGPz1100同様に、ヘッド温度センサーを組み込みます。
今回の車両の場合エンジンは分解しませんので、慎重に角度と深さを決めて下穴を開けて、タップを切ります。
エンジンアッシの状態のまま、ハンドドリルでシリンダーヘッドに穴を開けるなぞ通常はやりませんから、非常に緊張します。下穴を深く掘り過ぎたり角度が狂って、燃焼室やポート内に貫通したりしては大変ですので。
無事に必要なねじ山と深さで作れましたので、センサーを用意。これはカワサキの純正品の流用で、熱による齧り付きの防止と熱伝導性を高める為のシリコン系グリスを塗っています。
無事取り付け終了。
ヘッド温度センサーは、始動時の暖機増量や点火時期の補正、走行中の燃料補正についても使います。
水冷エンジンに比べて、空冷ヘッドの温度センサーは温度の変化が運転状態をはっきり反映している事もあり、非常に重要な部品となります。