Z系を含む80年台迄の設計のキャブレター車を、フューエルインジェクション化する場合、現行車の様にタンク内にフューエルポンプを組み込むのはフレームとタンクの形状上困難な場合が多いので、当時の純正インジェクション車であるZ1100GPやGPz1100の様にタンク外にポンプを置く場合が普通です。
但しこの場合、インジェクションで必要な燃圧を発生させる為にはエンジンで必要なガソリン以上をポンプは燃料ラインに圧送を行う為、タンク側に燃料を戻す入口が必要になります。
元々インジェクションであるZ1100GPやGPzの場合、コック部分の反対側に戻し用のニップルが装備されていますが、キャブレター車の場合は、純正のタンクに穴を開けたり溶接加工を行うには、塗装の焼けはもちろん難しい場合がありますので、その場合は純正のフューエルコックの取り付け部分に燃料を取り出しと戻し側の両方の機能を持たせるアダプターを使用する方法があります。
当然その様なものは市販品では存在しませんので、製作してみました。
こちらのものは44mmピッチの6mmボルトで固定するコックが装着されるタンク用になります。
車両としてはZ1000Mk2系やZ1000J,Z1000R系ですね。Z系以外にもGPZ900RやGSX1100系もこのタイプのもので対応が可能です。
タンク側面は、純正コック同様にOリングでシールする構造になっています。
ちなみに標準状態では、ネジ穴は切っていません。
ねじ込みするアダプターやニップルを選べる様、それに合わせてのねじ山や管用ねじ深さを自由に設定出来るにしてあります。
又、以外に知らない人も多いのですが、管用のテーパーねじは米国で主に使われるNPT規格と日本で使われるPT規格があります。
ネジサイズは同じインチの1/8や1/4 3/8等で表されますが、テーパー角もピッチも微妙に異なりますので、使用するアダプターやニップルに合わせたねじを切る必要がありますからご注意下さい。
プレート側には、1/8と1/4の管用ねじ山用の下穴を開けてあります。
ねじ山を合わせて加工する事で、以下の様に様々な組み合わせでの使用が可能です。
費用につきましては、使用するアダプターやニップルによって変わりますので、お問い合わせ下さい。
素材プレート(Oリングやシール付きボルト込み)としての供給も可能です。