左は現在でも入手可能なZシリーズ用、右は弊社製のバルブガイドです。
素材はどちらも長期の耐摩耗性を重視した鉄系素材ですが、違いはまず太さ。
純正の平均の太さが平均12.06mmであるところ、弊社製は12.08mmで公差は+0.005mmとして製作してあります。
理由は、摩耗した純正を抜き取って交換する場合には既にヘッド側の下穴は僅かに広がっていますので、同寸だと嵌め込みが緩くなってしまう為です。
その為0.02mmプラス大きくする事で、新車時に近い締め代を確保出来る様にしています。
又、寸法上の違いはヘッドへの位置決めクリップ部からの高さにもあり、1.00mm弱程御社製のものが低くなっています。
これによって、リフト量で約11.0mmのカムシャフト迄、純正のバルブステムシールでもリテーナーは接触しない様になっています。
ちなみにヨシムラ社のST2カムのリフトは10.0mm、何社からか発売されている435と呼ばれるものが11.05mmです。
ガイドを圧入する際に、高さをセットする為に入れられるCクリップも違いを持たせています。
左が純正、右が弊社製です。
クリップ幅が異なる専用品です。
クリップはシリンダーヘッドに当立ってガイド高さを位置決めするのですが、クリップの当たりを大きくする事でヘッド側への荷重を分散し、圧入時の高さ精度を向上させる事を目指しています。
純正のクリップは、外周の1/3 は巻いていませんが、弊社製のものがほぼ全周近くをホールドしています。
又、バルブガイド側の溝幅と深さも加工精度を上げて純正とは変えています。
クリップをほぼ全周に当たる様にしていますが、組み込んだクリップにはガタも生じません。
バルブガイドは現在欠品中ですが、今月中旬には仕上がり予定です。