昨日ラインラップ追加を紹介しました、SILベースガスケットです。
http://www.pams-japan.com/diary/?p=24097
エンジンチューニング用に用意したベースガスケットとして、よりケースへの熱伝導性が良くなり、単品で使用した場合は0.25mm程度のヘッド面研と同様の効果が出せます。
例えば、圧縮比10.25:1のエンジンの標準ベースガスケットをこちらのものに変更した場合、10.59:1にする事が出来ます。
シリンダーヘッドはサーフェイスの為の最小値面研以上に削れば元には戻せない為、ガスケットで対応出来ればこれは有利になるかと思います。
さて、このSILベースガスケットは、表面の柔軟なシリコーンコーティング自体が約20μm(0.02mm)と非常に薄く、シール性に関しては非常に優れながらもガスケット自体の剛性面で非常に有利です。
この為、上下に2枚のSILガスケットを使い、その間にシムプレートをインストールすれば、熱伝導性と剛性を保ったままガスケットとしての厚さを変更する事が出来ます。
例えば、シリンダースリーブを交換の際にブロックの上下面を面研し、標準のブロック高さが低くなってしまった等で基準高さに戻したい場合や、エンジンの圧縮比をむしろ下げたい際にベースガスケットを厚くする事で対応が可能となるわけです。
シムプレートは今回は標準ラインナップとして、厚さを0.2 0.4 0.6mmの3種類用意しています。
内径は、ベースガスケット同様、各々79mmと82mmの2種があります。
シムプレート価格は共に¥2,860(税別¥2,600)/枚となります。
このシムプレートと上下2枚0.2mmのSILベースガスケットを組み合わせる事で、ベースガスケット厚さは0.6 0.8 1.0mmと正確に変更する事が可能です。
必要であれば、シムプレート厚さは更に厚いものも特注する事が可能です。
又、同様の方法で写真の様にマシニングで切り出したスペーサープレートを製作し、ストロークを拡大した特殊クランクシャフト等に対応する事も可能です。
注意※シムプレートを使いベースガスケット厚さを変更する場合は、必ず上下にSILベースガスケットを使用して下さい。ガスケット1枚のみで、シムプレートがシリンダーブロックやクランクケース面に直接当たる使い方をした場合は、オイルがシールド出来ません。
又、弊社製品であってもCGベースガスケットやNBRベースガスケットとの組み合わせ使用は推奨出来ません。