整備中のZ1000J、シリンダーヘッド。
こちらのエンジンは弊社で製作してから8年程になり、走行距離はそれ程では無いのですが、分解点検と同時に燃焼室側やバルブの清掃とシール等の交換を含め、各部のリフレッシュをしています。
シリンダースタッドについては走行時の熱がかかる事もあり、ねじ山等は問題無くとも表面にはそれなりにヤレが出ていますので、ヘッドが外れている間に交換する事にします。
弊社ではエキゾーストスタッドの埋め込み側ねじ山に耐熱の齧り止めを塗布してからインストールする様にしていますので、ある程度年数が経っていても割と簡単に抜き取る事が出来ました。
反面、そういった対策をせずに入れられたスタッドは、Z1000系以降8mmに太くなったものでもヘッド側に頑固に張り付いている場合があり、リムーバーを使っての抜き取り時に折れる場合はそこそこあります。
又、走行中の振動等で折れ易いZ1系の6mmスタッド等でも、埋め込み時に対策されていたものは修理時にもエキストラクター等を使用して抜き取れる場合は多いです。
新品スタッドを用意して、再度ねじ山に齧り止めを薄く塗ってからインストール。
ちなみに、弊社では特に熱的に負荷条件の厳しいエキゾーストスタッドについては張り付きや脱着時の齧りが起き難いスチール製のものを原則的に使用する様にしています。
スチール製のものは上の写真の様に表面に焼けや錆は発生するものの、整備を繰り返す為の機械的物性面で他の金属より有利と考えています。