実は継続的に煮詰めを行っているZ系のフューエルインジェクション化。
インジェクション化において最もハードルになるスロットルボディですが、納得行くスペックを求めて専用に製作されたものを除けば、基本品質の高いメーカー純正品を流用するのも選択肢の一つです。
但しそれらはZ系の各気筒ピッチやポート径とは全く互換性はありませんから、これを何とかする必要がありますが、実際設計や製作となると一気に難易度が上がります。そこで当社ではkawasakiの純正スロットルボディをピッチを変更すること無くZのヘッドに装着可能なアダプターを、少数ロットではありますが製作して用意しています。
ピッチや口径の違いをこのアダプターで対応して、ポート径もZ1系のサイズにも対応しています。
アダプターの厚さ分スロットル部が後方に下がりますが、インジェクションの場合燃料の供給をキャブレターの様にマニホールド内の負圧に依存せずに噴射する事が出来ます為、影響は少なく済むと考えてポートの形状とエアの流れを優先としています。
Z系を含む従来の車両へのインジェクション化普及も目的として、興味を持たれたプライベーターや各方面への供給も行っておりますので、ご興味があればお問い合わせ下さいませ。
エンジンがスタンダードからプラスレベル迄の場合に対応する口径34mm~36mm。 チューニングエンジンにも対応可能な38mm迄対応出来る様にしています。
ちなみにカワサキ純正スロットルボディと言えばえらく高額なイメージを持たれる人も多いかも知れませんが、そこは量産の数の原理か意外とそれ程でもありません。スロットル開度センサーやインジェクター、それらのハーネスが付属している状態の4気筒車用をアッセンブリ―で新品購入しても、実はレーシングキャブと同等かそれ以下な価格のモデルもあります。
又、プライベーターが予算を抑えるにUSED品をベースに使ったとしても、スロットルボディはキャブレターに比べて摩耗する部分が極端に少ない為に性能劣化のばらつきが少なく、エントリーするにもリスクは少ないです。もちろん新品を使うのがベストではありますが、分解整備して場合によってはインジェクターを新品にしてしまえば、性能も信頼性に関しても相当なレベルまで復帰させる事も可能です。