最新の鋼素材と古の技術を融合した、日本でしか製造不可能なバルブスプリングが仕上がりました。ここまで辿りつくまでに4年の歳月を費やしました。
鋼材には最新鋭旅客機の着陸高荷重を数千回受け止め耐え続ける事が可能な耐久性を持つスプリング素材を、なんと成型はマシンに頼らず鋼の声さえ聞き分ける職人が一本一本手巻きする事で、大量生産品が持つ残有応力を排除しながら製品の均一化を測っています。また線形を通常の丸断面から特殊異形材とした事でハイリフトカム使用時に問題となる線間密着マージンに余裕を待たせる事が可能となりました。
アイドリング~低回転時にはフリクションが無くなったかの様にシルキーかつスムーズ、騒音が激減し高回転域では40年前に製造されたZのエンジンを15.000 rpm迄バルブジャンプ等を起こす事無く常用する事が出来ます。
高回転化が可能になった事で、弊社テスト結果ではシリンダーピストンをノーマルのまま、このバルブスプリングと弊社スペシャルカムのみを交換したZ1が後輪実測で183馬力を記録しています。
又、セット荷重と最大リフト時の荷重の吟味を重ねて仕様を決定してあります。これにより、組み込むのみでバルブやバルブシートの摩耗を最小限に抑え、バルブガイドやカムチェーンの負担も減らす事で、ヘッドオーバーホールのスパンを数十万km単位迄伸ばす事が可能になります。
赤い識別マーキングは性能の証明です。
定価は1台分¥30.000となります。
入手可能な素材が限られておりますのとハンドメイドの為、限定製作となります。
今回ロットの予約は本日4月1日のみ、弊社お問い合わせフォーマットよりのPM12時迄の着信分とさせていただきますので宜しくお願い申し上げます。
また、追ってオリジナルカムシャフトの開発も進行中です。
最初に「ステージ0」そして「ステージ0.5」という2種のラインナップを予定しておりますが、特徴はそのPROFILEと特殊な表面処理に有ります。カムの作用角やリフトを増やしてゆくと、リフターを始め動弁系等への攻撃性が高まりノーマルと比較して著しい耐久性の低下を招く傾向にあります。
開発中の本製品(仮称ONG1)は、作用角及びリフト値を増加させながら懸念される耐久性の低下や打音発生等を抑える事に成功しています。カム山全体は適度な硬度に留め表面に多数のディンプルを形成。それによりオイルの保持性能を高め、ドライスタートや高回転時における油膜切れを防いでいます。また黒く見える帯状の箇所は最も荷重の掛かる場所を狙ったDLCにも似た性質を持つ特殊ラッピング素材です。(画像はテスト中に切れてしまった所)
こちらは来年の4月1日発売に向けテストを継続してゆきますので、どうぞご期待ください。