先日腰下が完成したR1の腰上を組み立てて行きます。
今回使用するカムがヨシムラST-2なのでESバルブスプリング TYPE-R(グリーン)を使用しバルブ&その他バルブ廻りのパーツは全て純正にてリフレッシュ。シムは純正のアウターシムタイプからインナーシムタイプに変更。
ピストン&シリンダースリーブはクリアランス的に問題は無く、ワイセコ73mmピストン自体も程度良かったので、ピン、クリップ、リングは交換しピストンはキャーリーオーバー。リングの合い口隙間を確認し組み付け。
J・R系は弊社のベースガスケットがまだラインナップに無いので、純正のベースガスケットを拡大します。ファイバーコアのガスケットなのでこのようにカッター等で少しだけ拡大しますが、正直カナリしんどい作業です。ラインナップに加わるのが待ちどうしいです。
このR1はワイセコ73mm+ヨシムラST-2カム+STDバルブの組み合わせ。ワイセコのカタログ上の圧縮比10.25:1より、ST2カムと言う事もありますので、少し?いたずらをして組みます。J・R系のワイセコ73mmはリセスが無駄に大きく無く良いのですが、チューンが激しくなってくると、バルブヒットの恐れがあります。ヘッド面研前にクレイを使用し仮組、現状のバルブリセスを把握しておいて、一旦バラシ、そして燃焼室容積を測定し狙いの圧縮比にするためにどれ位の面研をするか、またヘッドガスケットの厚さの選定はどうするかを決め、それをした際のバルブの接近具合を計算します。今回は当たらない寸法ですが、かなりギリギリでしたので、安全マージンを考慮し、インテーク側のみリセスを掘りました。と言う事は燃焼室容積が変わりますので、また測定し・・・
とまぁSTDエンジンとは違い、チューニングエンジンはハードチューンになるにつれて想定するパワーを安全に得るためには一般的に仮組&測定を繰り返し組み上げて行きます。
J・Rなどに採用されていたシリンダースタットボルト(オイルライン)のOリング。Oリングが潰れる際に内側に脱落しオイルラインを塞がないようにする為のガイドピン(メーカー廃番)も奇跡的に上手く摘出できたので使用します。
そしてあらかじめ組んでおいたヘッドを載せます。
次はバルブタイミング、バルブクリアランスと調整作業に移ります。
もうひと踏ん張り!頑張ります!