カムラインの狂いが疑われる1100Rのヘッドです。
カムラインチェック用に削り出した丸棒を通し、まずはヘッド単体で確認。
しかしカムホルダーを規定トルクで締めようとしたとたんに回らなくなります。
チェックバーをダミーカムシャフトとしてSETしカムホルダーを規定トルクにて締めてゆきます。ラインの狂いに程度の差はありますが、規定トルクに至る以前に回転の渋さを示す場合も多々あります。
因みに画像は「ダミーシリンダーブロック」にヘッドをシッカリと締結した状態です。締結前と後に分けてチェックする事により微妙なヘッドの曲がり歪を同時確認する事になります。
正しい名称なのか定かではありませんが、敢えて言うのならやはり「ダミーブロック」と言うことになるかもしれません。スチール製のプレシジョンプレートに加工を施し空冷Z専用治具として製作したものです。
全ての内燃機加工が完了し、組み上げてから「あれっ?カムがキツイ?」とならないように、分解と同時にチェックをオススメします。また上記の様な専用治具等が無くても、カムシャフトを用いて同様の確認は可能です。ただしヘッドからバルブやスプリングが外されている事、その状態でシリンダーブロックにもう一度載せるというひと手間は必要です