Zは旧車ではあるものの、それに使う部品には現代の技術を投入したいというのが常々私等の考えですので、工業系の技術展には時間がある限り足を運ぶようにはしています。
金属表面処理技術に加工技術に電装系と今回も色々と参考になるものはありました。
さて、多少Z系から脱線はしますが、その中でもやはり年々明らかな進化が見られるのはやはり3Dプリンタによる試作造形。
鋳造用の木型を3Dプリンターで製作した樹脂でというのはとっくに業界では行われており、CADデータから木型、鋳造試作迄の時間が昔では考えられなかった程早くなっているそうですが、金属粉末をレーザーで焼き固めてそのまま使用可能な部品を製作するところ迄時代は進んでいます。
従来はレース用に使用する様なワンオフ部品は、マシニングを使用した切削加工によるものが主流で、実際カスタムバイクに使われる少量生産部品もそうだったのですが、このまま時代が進むとマシニング加工のスピードを3Dプリンターの出力速度の方が上回る時代が来るのではと思わされる程になってきています。
ちなみに現状でもコストを度外視するのであれば「継ぎ目の全く無い内部ハニカム構造による超軽量高剛性な部品」が製作可能になっています。
F1マシンやモトGPクラスのワークスマシンのクランクケースが総削り出しだったりシャーシーがドライカーボンで製作されていますが、フレームやスイングアームにホイール等、3Dプリンターで製作されたものが出現するのも遠い未来の話では無い気がします。