つい先日、kawasakiからZ1,Z2系用丸型カバータイプのシリンダーヘッド再生産のニュースが発表になりました。
http://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20190301_1.html
ご存知の方も多い様で、既に弊社に来店されるお客様の中からも金額はいくら位になるのでしょうかという声もちらほらと聞こえます。
さて、自分達も毎日のようにZのエンジンを触っていていつも思いますが、ことシリンダーヘッドについては長年の使用により摩耗していたり、その間に施されたオーバーホールによって数度も加工を行われたものが非常に多いです。
内燃機加工等を施して寸法的な部分はある程度形を復活させる事は出来るのですが、中には素材としてのアルミ自体が熱疲労で強度を保てなくなっていたり、歪みが許容範囲を超えてしまっているものも多く、これによるクラックの発生やカムホルダー部分のねじ山部分がヘリサート修理も効かない程母材が弱っていたり、ヘッド自体やカムホルダーが歪んでカムシャフトが回らなくなってきているものも少なからずあります。
又、加工の難しいリフターホールそのものが摩耗してしまうとリフターが躍ってしまい騒音や正確なバルブリフトコントロールが難しくなります。
あまりにもベースとして程度が悪化したヘッドの場合、別個体のヘッドを用意せねばならないという場合もありますので、今後乗る為を考えれば新品のシリンダーヘッドの入手と言う選択肢が増える事は良い事だと思っています。