遠回りしましたが、やっと本題のカムチェーン交換です。
以前はクランクケースを割らなければ交換出来なかったカムチェーンですが、専用ジョイントリンクカムチェーンを使う事で、ヘッドカバーを開けカムシャフトを取り外せば交換が出来る事になりました。特に腰上OH等の際には大変助かります。
旧いチェーンから新品に交換です。
摘出した旧チェーンと今回使用する新品同士を比べて見ました。向かって右が旧チェーンで左が新品です。見た目にもこれだけ長さの違いが出てしまっています。
摘出したチェーンを良く観てみると、何と既にジョイントされている形跡がありました。しかしジョイントに使用されているコマが小判型と言う事と、PINの太さが違うため繋ぎ合わされた箇所だけ動きが非常に渋くフリクションが大きく発生しています。
純正アイドラー仕様で小判型のチェーンを使用する際には、リンクの上下方の厚さがヒョウタン型よりも大きくなるため、樹脂ダンパーを削り取る等の処置を施す必要があります。
アイドラーギアは再生品が使われていましたが、これ自体に問題はありません。ただギア歯を跨いだ反面の樹脂だけが剥がれ落ちた状態で、またギア歯自体も片減りしている事から純正新品に交換です。
樹脂ダンパーが片側だけ削り取られている状態です。
アイドラーギア、センターカムチェーンシール、ヘッドガスケットをセット。
ステンレス製EXスタッドボルトから鉄スタッドに交換です。
あとは組みあがったヘッドを載せてカムをセットすればエンジン側の作業は完了です。
