これは、インジェクション化の為のECUハーネスです。
ECUは各社のものが存在しますが、これはLINK ECUのベーシックモデル、atomに使う物。 ベーシックモデルとは言え、結構な配線の本数です。電装系にあまり親しみの薄い人であればこれを見ただけでちょっと引いてしまうかもしれません。
このあたりもクラシックバイクのインジェクション化の障壁になっているかと思います。
ただ、こちらのハーネスにはベーシックモデルでは使用しないものがありますので、まずそれを取ってしまいます。今回はシーケンシャル噴射では無いので、カム角度側のピックアップコイルコードも不要になりました。
これだけで結構本数は減った気がします。
残りの必要な配線を各機能毎に仕分けして、個別に振り分け出来る様にしてみます。
これでかなり取り回しや車体への装着を行い易くなりました。
Z系をインジェクション化する場合の例としては、右から順に ①シリンダーヘッド温度センサー、②吸気温度センサー、③スロットル開度センサー、④マニホールド圧力センサー、⑤イグナイターへの出力、⑥各インジェクターへの出力、⑦タコメーターとスピードメーターへの出力、⑧ECU電源とアースにフューエルポンプコントロール、⑨空燃費測定ユニットからのアナログ入力、⑩各種のオプションやスピードメーター等の信号の入力となります。
ちなみにこの配線はツインプラグイグニッションで、電気式のスピードメーターを使う車両用ですので、車両によっては更に数本減らす事になります。
インジェクションの場合、これに加えてフューエルポンプやインジェクターを動作させる電力用に簡易なリレーハーネスキットを組むことになります。
それでも多いと見えるかも知れませんが、フルコンインジェクションの場合、点火系のコントロールも同時に行う事になりますので、キャブ車で必要になるイグニッションシステム用の配線は不要になり撤去する事になりますので、上の配線分がそのまま増えるわけでは無いと考える事が出来ます。