いつの間にか開発車輛と化した1000J。
この一年ですっかりインジェクション化された姿が当たり前となってしまいました。
流用スロットルボディを使用してインジェクション化と同時に3種のECUを試用。
試したのは [HALTEC]. [LINK]. [MOTEC]です。それぞれ一長一短ではありますが総合的に現時点では[LINK]を有望視しています。
シャシダイでの煮詰めも随分と進み、現在はシャシダイでは拾いきれないフィーリング的な領域のセッティングで実走行とダイナモを併用している段階です。
たぶん現状では誰が乗っても文句の出ない所まで煮詰まっていると自負していますが、詰めれば詰める程にまだその先があるのではと思わせる奥深さがあります。
当初インジェクション化したばかりの頃は、PCを繋ぎ停止状態もしくはダイナモ上でセッティング作業をしておりましたが、流石に二輪の場合実走行中にオンタイムでモニタリングやセッティングは厳しいわけです。
そこで、ちょっと工夫をしてタブレットPCをメーター上に被せるようにSET。ご覧の様に必要に応じてモニター画面を切り替えます。左上に見える丸いメーターは空燃比計です。そしてタンク上には薄いキーボードを貼り付け。実走行セッティング中流石に走りながらは安全上どうかと思いますが、いちいちPCをその度に繋がなくとも、モニタリングしながら一度バイクを止めササッ!っとデータ変更打ち込みが可能になりました。
しかし、こうやって見ると一体何のバイクなんだか想像もつきませんよね。
そして夜になるとその怪しさは更に増す事となります(笑)。
この一年インジェクション化に携わりながら思った事は、キャブからインジェクションへ、そしてインジェクションで得たデータを今度はキャブセッティングへと相互に生かす事が出来ると言う事。
当初は個人的な興味から始めたインジェクション化も、蓋を開けてみれば仕事で随分と役に立つノウハウが出来始めており、更に面白い方向へと進んでいきそうです。
アナログとデジタルの融合、楽しいです。