最近はZ系含む旧車のインジェクション化に興味を持ったプライベーターユーザー様より自分でもやろうとしていますとの質問をいただく事がたまにあるのですが、一番多いのはスロットルボディについて。
本来Zの純正インシュレーターにそのまま装着出来る市販品があるのが好ましいのですが、現状では専用製作したもの以外で無加工で装着が可能なのはZ1100GPやGPz1100等の以前のDFI車用の物のみで、それ以外はアダプター等を製作しての流用品装着となります。
さて、その際の注意
スロットルボディはキャブレターと比較して本体の可動部分が少なく耐久性に優れるので、中古をベースにされる場合も多いとは思います。
それらを入手して使用前に清掃する際の話ですが、純正のスロットルボディはバタフライ部分の密閉性を高める為、写真の様に新品時から薄いゴム状のシール材を塗布しているものがあります。
洗浄清掃する際に、ついつい吹き返しのカーボンと一緒に除去してしまいそうになりますが、これが塗布されているものを剥がすと、密閉性が低下した分空気が余計に流入してアイドリングが下がらなくなったり、不安定になったりする場合がありますので、綺麗にしたくても落としてはいけません。
又、落とさなくともある程度の距離使用したスロットルでは、一部のシールが剥離したり薄くなっているものがあったりします。
スクリューを調整してスロットルを完全に閉じた状態で光を透かして、外周部に現れる光の筋が摩耗分です。
この場合、市販の同等品をシール材を塗布して補修する事が出来ます。
ただ、補修用のシール材ですが、個人で使うにはどうやっても使い切れない量でしか買えません。さほど高額なものではありませんが。
それでも本来シールされているものが売却前に洗浄された際に除去されているものもあったりしますから、アイドリング域の不調なものはオリジナルがどうなっていたか確認された方がいいかも知れません。
スロットルボディのタイプによってはアイドリング時にはバタフライは全閉として、アイドルエアポートのみで同調とアイドルエアの供給を行っているものがあります。