Pistal Racing Z2系用ピストンも、先日のZ1000J系に続き進行中です。
J系ピストン同様、図面から実際に先行試作したピストンをボーリングした実機に組み込んで、燃焼室のスキッシュエリアやバルブリセスの位置や深さが設計通りに仕上がっているかを確認しています。
Z2系は燃焼室の形状や大きさがJ系と異なりますので、先日の記事のものとはスキッシュエリア周辺の断面が変わります。
使用可能なバルブサイズは、インテーク側が純正より1mm大きい37mm迄、エキゾースト側は推奨31mmですが、J系の32mmを組んであるヘッドに使ってもリセスが接触しない様にしました。
リセス深さも必要以上に窪ますと効率が悪くなりますので、ボアごとのチューニングレベルを考慮して、それに対してのマージンという考えで決めています。
例えば、小口径のピストンにリフト量や作用角の大きなハイスペックカムを使うと低回転域のパンチやトルクは薄くなります。それでは実用的であるとは思えませんので、このサイズは推奨カムはST1クラス迄、それに対してビッグボアのものはST2レベル対応といった具合です。
最後に圧縮比を実測で測定。
設計通りの数値となりました。
ちなみに、Z2系はボア67mmが10.5:1
69mmが11.0:1
73mmが11.5:1となります。