FCRキャブレター仕様からインジェクション仕様への変更で作業中のZ1です。
実に弊社より納車させて頂き20年以上が経過した車両です。
当然なのですが、元々キャブレター仕様のZ1をインジェクション仕様へと変更する場合、何が面倒かと言えば先ずはこの配線類。そしてECUや燃料ポンプ等の補機類レイアウトでしょうか。何せ元は無かったものです。
こちらはバッテリーボックス内にセットしたECUユニットです。スロットルボディと並びインジェクション化において主役の一つ。バッテリーをリチウムタイプで小型化する事によりこの位置にセットされています。
今回スロットルボディはカワサキ純正品を流用。ファンネルは後付けです。
専用アダプターによりスロットルボディは無加工でボルトオンが可能です。
空冷Z系の中でも空きスペースの少ないZ1は補機類をキレイに収める努力が必要です。車輛側が既にカスタム済で補強等が施されている場合もありますので、一概には言えないのですが今回はリレーヒューズユニット、燃料レギュレーター、燃料フィルター(脈動を抑える物)、燃料ポンプを縦レイアウト化して、バッテリーボックス前方にマウントします。
お仲間と良くツーリングにも行かれるオーナーさんなので、気温や気圧に左右されず何時でもベストな状態で走り続けられるインジェクションならではの扱い易さと安心感、また軽いスロットル操作に燃費の向上等を楽しんで頂ければと思います。付け加えるのならば、常時最適な燃焼状態を保つことが可能となるため、エンジン自体の長寿命化にもつながると思います。
また、もしも・・・の話にはなりますが、来る将来に旧車と呼ばれる車両達にも厳しい排ガス規制が課せられる事になるとしたら、このインジェクション化は必須カスタムとなる可能性がありますね。