製作したシャフトレススロットルボディに換装後、ダイナモ上で大まかに全開ピークパワー域を以前のマップからの変更を行いました。
結果として38mmから42mm(通常タイプに換算すると46mm以上と言われています)への変更後は、弊社ダイナモでは4PSの向上が見られました。
ちなみに弊社のZ1000Jは純正0.5mmオーバーサイズピストンを組み込んだのみのフルノーマルエンジンです。
キャブレターの場合、ノーマルエンジンではここまで口径を大きくしていく前に出力は伸び止まりを起こし、それ以上に中低速域でのフィーリングやレスポンスの悪化が顕著に出るものです。
EFI化した場合のスロットルボディでも、ここまでのサイズになるとどうかなとも思ったのですが、シャフトレスバタフライによるフロー向上にもよるものか、最高出力が伸びたのみならず実走行しても意外な程普通に走れてしまい、ネガな部分はさほど見受けられませんでした。
何より実走してセッティングを詰めていくと、ダイナモで表示される出力以上にアクセルに対しての伸びが良く、これ程の大口径スロットルでかなり意地悪と言っても良い急激なアクセルオープンを行ってもストールする事も無く加速出来てしまうその自由度はEFIならではとも思えます。
こう書いてしまうと、EFIはいかにも万能でメリットしか無い様にも聞こえますが、燃調や点火時期を制御しているのはコンピューターです。
構造そのものが燃調を作り出す構造になっているキャブレターと異なり、人間が教えていない事には一切対応出来ません。
「EFIはデジタルで、曖昧さが無い」のでしょうかと聞かれる事もありますが、結局は全ての設定は人間が手取り足とり教えてやって、あくまでコンピューターはそれに従っているだけですので、味付けは思いのままです。