エンジンOHにてお預かりしていたFX1です。
予定よりかなり遅れてしまいましたが、やっと分解に着手する事が出来ました。
先ずはヘッドカバーを開け、腰上の分解に着手。と言ったところで目に飛び込んできたのが画像上のカムホルダーです。実は、事前にオーナーさんよりカムホルダーが割れ応急処置にて接着してあるとお聞きしていたので驚く事はありませんでしたが、やはりインパクトのある絵です。
他のカムホルダーには異常は見つからず、#1ホルダー以外は問題の無い状態です。
上手く接着は出来ているのですが、オーナーさんも気にされていた箇所でもあり、当然ですがこのまま組み戻すわけにもいかず。
勿論、熱歪を考えれば一般的なアルゴン溶接を施す場所でもなく。残るはレーザー溶接、もしくは他のカムホルダーを探し出した上で、ラインボーリング又は専用治具にて摺合せを行うか。費用対効果を考慮しながらベストな手法で処置したいと思います。
腰上が降ろされた状態です。
ピストンもかなりお疲れの様子です。
ピストンヘッドのカーボンを一部剥いだところ、既に0.5mm/OSピストンに交換されている事を確認。こちらも当初からPISTAL製鍛造ピストンへの交換をリクエスト頂いておりましたので、この純正0.5mm/OSピストンは退役して頂きます。
扱い易さと耐久性を損なわず、乗って楽しく弾ける様なフィーリングを併せ持つFX1へとブラッシュアップしたいと思います。