前回の続です。http://www.pams-japan.com/diary/?p=14224
キャブレターも装着し、無事火入れも完了です。
日清ワークスさんにリビルドして頂いたVM29も完璧です。
前回もお伝えした様に、この750RSは年式相応のヤレ感を敢えて大切にしながら、信頼性とパフォーマンスを新車以上に底上げすると言うコンセプトで作業を進めています。
腰下からキッチリとリビルド。トランスミッションも元々コンディションが良く、ベアリングを始めとする消耗部品の交換というメニューです。というよりも、開けたついでに交換しますが本当ならそのまま再利用でも全く問題の無いレベルでした。
サイドスラストのチェック。クランクのフレは殆どありません。
軽く洗浄しただけで、新品の様な輝きを見せてくれました。ヒュルヒュル聴かせてくれそうな予感です♪
クラッチハブやダンパーも健全な状態。クランクとトランスミッションをアッパーケースにセットしたところです。
使用するのはノーマルに代わりPISTAL製の鍛造ピストン。67mmで817ccになります。
ノーマルと比較して圧倒的に軽量且つ高剛性を誇ります。また圧縮比も現代の基準に合わせ高めた設定ですので、レスポンシブル且つトルクフルなエンジンへと変わります。
実は、当初Z2用ピストンの製作は予定に無かったのですが、四国方面からの熱いコールを頂き製作が決定しました。考えてみたら900~1000系と比較してZ2系の方がピストンの選択肢があまりないんです。
Z2系PISTALピストンは67mm/69mm/73mmと三種ご用意しておりますが、それぞれ圧縮比やバルブリセスマージンを変更し、敢えて個々のキャラクターを明確にしています。今回の67mmはノーマルからの置き換えにも使って頂ける様に配慮した設計です。
これからシャシダイに載せ、初期ラッピングとセッティングを行います。
未だ調整も済んでいない状態ですが、先ずは無事火入れの済んだエンジン音をお聞きください。スマホ動画なので伝わりにくいのですが、静かにそしてヒュルヒュルとZらしい産声を上げてくれました。