現在お受けしている内燃機加工のZ1シリンダー。スリーブは打ち換えずにボーリングでピスタル70mmと言うご依頼です。基本的には各パーツは分解後に清掃をした状態で弊社に発送をお願致しておりますが、分解や清掃が出来ないと言う場合は事前にご相談下さい。有料になってしまいますが対応可能です。
今回のシリンダーはベースガスケットが当時の物でカナリの強敵です(笑)この当時物のガスケットの剥離だけで1~2時間は掛ってしまいます。剥がすと言うよりは地道に少しづつ削り取る作業です。なんせ硬い・・・。プラスチックかと思ってしまう位です。
上面を清掃し軽くオイルストーンを当てます。その後シリンダーブロックとスリーブの境目を指の平で触りスリーブの浮や沈みを点検します。この状態で問題が無いからと言って安心してはいけません。ゴムハンマーなどで軽く下からコンコンとスリーブを叩きます。すると写真のようにスリーブが浮いてきてしまう場合があります。このようにスリーブが動いてしまうとスリーブの締め代不足で走行中にスリーブが回転してしまう恐れがありますのでスリーブの打ち換えが必要です。
弊社の基準目安としては、常温時にゴムハンマー等で軽く叩いた際にズッズッと浮いてきてしまう場合はスリーブ打ち換えとなります。物によってはスコーンっと浮きあがってしまう物もあります。こうなってしまうとボーリングの最中にスリーブが回ってしまってボーリングが出来ないなんて事もありますので注意が必要です。
そして先日届きました業者様からZ1スリーブ。こちらもスリーブは打ち換えずにボーリングでピスタル68mmの加工依頼でしたが浮いてしまいました・・・。
あまりこの言葉で片付けたくは無いのですが、45年程前の物ですのである程度は仕方ないです。中にはもちろんビクともしないスリーブも有りますが、この先の事を考えるといつ緩んでもおかしく無いかと思います。ご予算的に許されるのであれば予防策と言う意味もありますので、スリーブは打ち換えた方が良いかもしれませんね。
こちらの2機はスリーブ打ち換えでしっかりと加工をして行きます!
この先も安心してZライフを楽しめるように!
完成までもう少しお待ち下さいね!頑張ります!!