オイル下がりによる白煙その他の不調で腰上OHとなったZ1000P改。
本日無事にランニングインとなりました。
入庫時です。EXポートもオイルでベッタリ。
純正ピストンもお疲れの様です。今回はPISTAL製鍛造ピストンに変更です。
高強度2618Aを素材に独自の熱処理を加え製造された鍛造ピストンです。空冷Z用に鍛造金型から設計され、軽量と強度そして耐久性を兼ね備える為のダブルブリッジ構造や、ピンボス上部へ向け3Dアンダーカット等、その独特な形状がご覧頂けると思います。
今回は72mmをチョイス。シリンダーブロックまで落し込んだところです。
村田発條製ESバルブスプリング type S を使用。必要なセット荷重を保持しながら最大リフト時の荷重を悪戯に上げる事なく、バルブやシートリング、その他カム等の動弁系にも優しい設計です。また独自のエッグシェイプ断面(卵型断面)形状スプリングにより、長期間にわたり初期性能を維持する事が可能です。
組みあがったヘッド。バルブガイド&バルブ交換、シートカットに最小値面研という定番加工。
ちなみに、このシリンダーヘッドはJ系でも後期タイプで、エキゾーストバルブ位置が初期のものとは異なります。
http://www.pams-japan.com/diary/?p=10664
この為、J系初期のヘッドのみに対応のピストンの場合、エキゾーストバルブがピストンヘッドに干渉してしまうものがありますが、弊社扱いのピスタルピストンJシリーズ用は、前期後期共に対応可能なピストンヘッド(バルブリセス)に設計されているのが特徴です。
本日シャシダイ上で各部の点検確認も兼ね、初期慣らし運転を始めました。
当然ですが、異音も白煙も消え失せ静かで且つスムースなエンジンへと生まれ変わりました。リターダーにて負荷を掛けながら初期慣らし運転を施し、最後に公道テストを行ってオーナーさんにお渡しとなります。