既にマフラーやハンドルなど手を入れられていますがこれから自分色に染めていくというソリッドブラックなKZ1000。
今回は電装系やキャブレター等の交換で機能的な部分に手を入れさせて頂きました。
圧縮やリークダウンを測定しエンジンの状態を簡単に把握していきます。
少々圧縮は低かったもののリークダウンはなく特に異常なし。
カムチェーンの遊びが見られたので調整をしてシムのクリアランス測定。
規定値より外れているところがあり、7ヶ所調整。
同時にチェーンの伸び具合やアイドラーの状態を目視で確認します。
カムキャップのボルトトルクなども問題がなくクリアランスも取れたのでカムカバーを閉めます。
今回ご依頼頂いていた電装系を総交換の作業で古いハーネスを取り外していきます。
一旦殆ど裸にします。
摘出されたメインハーネス。
ハイパフォーマンスヒューズシステム等を取り入れることからメインハーネス系を全てMKII/FXI用のものに総交換。
MKII系のハーネスはZ1系やKZ系のようにセンタージャンクションもなくハーネス自体がシンプル。
メインハーネスアップデートパッケージでハーネスをはわして行きます。
ジャンクションパネルを取り除きヒューズシステムのマウントブラケットを装着します。
点火もウオタニSPII点火システムに交換でブラケットを使ってユニットをマウントします。
部品のマウントからそれぞれのハーネスをとり回していきます。
7系統に振り分けられたハイパフォーマンスヒューズシステム。
その状況に見舞われたくはないですが、切れたところが光ります。
IGコイルやプラグコードも取り付けていきます。
同時にご依頼頂いていたCRキャブレターの取付。
初期のジェッティングをして同調調整から。
CRキャブレター本体やTs連結バーをご購入頂いたときにオプションでご案内しているレバーと一体成型Handmadeチョークレバーのアクセント効いています。
シャシダイで最高出力や中高速域のA/F等確認。
と、高回転まで回そうと言うところでクラッチが滑ったので、レリーズやワイヤーなどの状態を確認しもう一度トライ。
やはりクラッチ自体が滑ってしまっているのでクラッチを交換する事に。
フリクションプレート、メタルプレート、スプリング、専用リテーナー、ボルトに調整用スペーサーが入ったコンプリートクラッチキットを使用。
シャシダイ上でサクッと交換して調整。
今度は点火で設定したレブに当たるまで回せたので、グラフを見ながらメインジェットを調整。
最後に下道をきっちり試乗して終了。
同級生の仲間内でZに乗り始めたというオーナー。
皆さんでZライフ満喫して頂ければと思います。
作業をお任せ頂きありがとうございました。