Z系エンジンを含む各種の国産4気筒車用に適合する様に、ATpower社に特注製作を依頼したシャフトレススロットルボディ。
ボディ本体は英国にて製作していますが、日本到着後にいくつかの専用パーツを組み込んでの完成となります。
その内の一つがフューエルレール。
インジェクターの固定と同時に、ポンプから送られたガソリンをデリバリーするのが役目ですが、このパーツとマウント用のステーは弊社側にて製作しています。
4輪用のフューエルレールの場合、一体式で左右端からのガソリン供給が単純で良いのですが、オートバイの場合は左右に突き出したフィッティングがライダーの邪魔になる場合がある為、分割構造にしてセンターからの供給方式にしています。
一体式、4輪チューニングでは良く使われる手法です。4輪エンジンではターボチャージャー等で過給した場合1,000PSを越えるものがありますので、インジェクターに大量のガソリンを供給するのに向いていますが、フィッティングを含めたレール幅はスロットルボディ本体より広くなりがちです。
2輪の主流はスロットルボディ幅の関係でセンターよりの供給タイプが増えています。
さて、上の写真のものは試作組みですが、実際にフューエルレールを支えるのに単純なL型ステーではマウント剛性が不足したりスロットル脱着時に歪んでしまう可能性があるので、コの字タイプの専用ステーも同時に製作しました。
スロットルボディ側のインジェクターホールは、海外でメジャーなボッシュインジェクターのサイズになっていますが、インジェクターインシュレーターは日本国内で製作したものを入れています。
これにより、国産の2輪4輪での純正使用率が高いDENSO製インジェクターを使用出来る様にしています。
又、カラーにてスロットルボディとレールの距離を調整出来る様にしました。
同じDENSOインジェクターでもボディ長の異なるものや、 エンジンの仕様によっては容量の違うタイプのインジェクターを選択可能です。
ちなみに写真のオレンジインジェクターは、燃圧3Bar で約250cc/分の8hole。
エンジン仕様にもよりますが、4気筒エンジンの場合120~150PS弱迄はこのインジェクターで対応可能です。