画像はOHの為摘出されたZ1のノーマルピストンです。
実は同じ純正品でも、当時物と現在リリースされる物は若干仕様変更がされています。最も分かり易いのがオイルリングです。ご覧の様に今時はあまりみない1ピースタイプですが、現在は一般的なエキスパンダリングとそれを二本のレールで挟み込む形の物になっています。
さて本題ですが、現在PAMSではオイル上がり現象によるオイル燃焼及び白煙(排気)の発生の可能性の高さから、純正OSピストンを使用したエンジンリビルドはお受けしておりません。
全ての純正ピストンで発生する現象ではないと思うのですが、かなりの頻度で上記トラブルが発生しました。リング製造元であるNPRにも事情を説明しお話を聞いて頂きましたが、いくつかの原因が疑われる中でトップリングに打たれた表裏判別用のNマークが製造工程上で反対に打たれてしまった物が相当な数で存在している事が確認されています。
エンジンOHの御問い合わせを頂く中で、純正ピストンを使用した作業をご希望の方々も少なからずいらっしゃいますが、以上の様な理由から純正ピストンや純正ピストンリングを使用したリビルドは、メーカーよりその対策と原因の特定が報告又は告知されない限り、現時点ではお受け出来ません。