発送前の商品検品の為にパッケージより出した、弊社で扱うPistal Piston のZ1系用70mmです。
66mmストローククランクシリーズのZ系エンジンと言う事で、Z1はもちろんですが、純正70mmボアのZ1000系にも、シリンダースリーブを弊社オーバーサイズ(70-OS)に交換の上で使用されて最近は人気です。
現物を見られたお客さんに 圧縮比は高いのに ピストントップの盛り上がりはさほどでも無いのですねと たまに言われます。
これはピストン設計時に現物エンジンからバルブ位置を正確に出した上で、バルブリセス径と深さは使用カムを指定してマージンは必要なだけとしてある為に深さは浅目な事と、それにより稼いだ容積分トップを持ちあげずに済んでいる為です。
同じ圧縮比でであれば、ピストンヘッドはフラットな方が冷却損失は小さく出来、より効率の良いエンジンになります。
又、これは70mmサイズに限らず更にビッグボアの物にも通じるのですが、 航空宇宙機に使用される2618A/RR58合金を使用した鍛造ピストンは、始動後の暖機終了迄の間の音が大きいというのが従来は定説なのに、そのスカートノック音の発生が無いと、使用していただいた多くのショップのメカニックからよく言われます。
これは、強度の高い鍛造素材のメリットを生かしてピストンヘッド裏を頭頂部はもちろん、リセスの背面迄を薄く設計したリブ構造としてある為にピストンヘッドが非常に軽く、純正品や従来の市販品に比較しても非常に短いスカート長でありながら上下のストローク時に起こるピストンの首振りが緩慢な事が理由だと思われます。
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