各地に被害をもたらした豪雨災害を含む長かった梅雨が明け、8月に入ってからはその反動の様に酷暑が続いています。
弊社ではお盆休みを前に、お客様に引き渡す車両の最終調整がピットでも行われています。
さてこの暑さの中、それでもお盆の間にZに乗ろうと考えられている方も多いとは思います。空冷エンジンであるZ系ですが、そのエンジンを冷やしているのは走行中に前方から流れてくる空気です。
特にシリンダーヘッドは、風が流れて何ぼのものです。以前にも記事にしましたが、それなりに暑くても全開高回転域での連続運転中でもなければそれなりのペースで走っていても意外にもヘッドの熱はそれほど上がり続けるものではありません。
逆に風が流れなければヘッドの温度はどんどん上昇し、現在の日中の気温くらいになると、多少の信号待ち中や渋滞中にはアイドリング程度の回転数でも燃焼室付近では170度程度迄上がってしまっている事も珍しくありません。
又、Zの様な構造の空冷エンジンは、油冷エンジンと呼ばれるものの様にピストン裏やヘッド裏にオイルを噴射する様な構造も持っておらず、せいぜいカムシャフト周りを流れてセンターから落ちる程度の為、積極的にオイルがヘッドの熱を吸収はしませんから、オイルクーラーを大型化してどんどんオイルを廻しても実はそれほどシリンダーヘッドは冷えるものではありません。
オイルクーラーは、あくまで潤滑油の性能を維持しその劣化を防ぐ為と考えるべきでしょう。
この為、あまり長い停車状態が続く様であれば、アイドリング中のエンジンを停めてしまって待つか、思い切って渋滞が終わるまでオーナー共々一休みしてしまうのが上策です。あまりにも暑いとZはもちろん、人間の方も参ってしまいますので。
このお盆に乗られる方は特にお体にも気をつけて下さい。
弊社は13日(木)より、16日(日)迄の間、夏季休業とさせていただきます。