10年程前でしょうか、エンジンをO/Hさせて頂いたMK2。以降車検のタイミングで整備やメンテナンスを少々させて頂いております。今回も車検でご入庫頂き、オイル交換、ブレーキパット交換などをオーダー頂いておりました。
このMK2はR廻りがJにコンバートされているので、ブレーキ廻りはJになります。早速Rブレーキパット交換から作業を進めると
キャリパーピストンが物凄い事になってしまっています。
揉み出して見ると凄くサビが酷いです…。新品パットに交換するとピストンは引っ込んだ位置にセットされますので、丁度サビの酷い部分にオイルシールが来てしまいサビでシールを痛めてフルード漏れの原因になりますので、キャリパーピストンの交換が必須となります。
が、既にJのRキャリパーピストンは生産終了で、リプレイス品も有りません。そうなると中古のキャリパーピストンを探すか、社外ブレーキ廻りにコンバート、サビたピストンをリクローク円筒研磨かの3択です。今回はリクローム円筒研磨をする事に。中古のピストンは現品があり状態を確認できれば良いですが、素姓の分からない中古部品は特に、エンジン系、足廻り系は使用したくありませんからね。
軽くサビを落として見ましたが酷いです。
腐食部は完全に凹んでしまっています。リクローム円筒研磨は、まず腐食している部分を削り取り、リクローム(再メッキ)を厚く掛けてピストン径を一旦純正より大きくします。その後外形を純正同寸まで精密研磨で合わせる方法です。キャリパーピストンや、フロントフォークのインナーチューブなどの再生に用いられる事が多いですね。*サビの状況にもよりますが出来ない場合もあります。
少々お時間が掛かるので、その間にエンジンオイル交換など他を進めておきます。
つづく。