車検でご入庫頂いておりますMK2。Rパット交換のご依頼を一緒に頂いておりましたがキャリパーピストンに酷いサビがありまして、と言うのを数日前に書かせて頂きましたが・・・その記事は＞＞こちら
キャリパーの再メッキを待っている間にオイル交換やシム調整などを進めていくと、抜いたオイルから無数の小さな黒いプラスチックの様なものが・・・
これは純正カムチェーンアイドラー類に使用されているゴムが硬化し砕けカチカチになった物と推測されます。原因はいろいろと推測出来ますが、以前よりこのDIARYでも何度かお話させて頂いた事も有りますが、テンショナーアームに使用されているゴムローラーの破片が疑われますので、アイドラー廻りを確認して行きます。
先に結果から申し上げますと、疑っていたテンショナーアームは消耗はしていた物の無事でしたが、あまり壊れてしまう事の少なかったトップアイドラーが壊れてしまっていました。
左が純正新品・右が今回摘出した問題の物
早速トップアイドラーを分解してみました。やはりインナーのベアリング部とアウターのギア部の間のゴム部で分離していました。
トップアイドラーに使用されているアイドラーギアと、ヘッドとシリンダーの間の前後に使用されているアイドラーギアは同じ物ですので、このように分離してしまう事は当然あり得ますが、トップアイドラーがこの様な状態になるのは比較的に稀です。ちなみに今回も前側のアイドラーギアは分離していました。
後ろ側のアイドラーギアは正常な状態。
こちらは前側で綺麗に分離しています。この状態は良く目にしますね。
こちらが今回のトップアイドラーの中のアイドラーギアで分離後に、暴れて硬化したゴムを削り落したようです。
中央下が対策品のPAMSライトウェイトアイドラー。分離防止と軽量化が可能です。
せっかくなので、カムチェーン廻りを全て点検した結果、対策も兼ねて全て交換する事になりました。PAMSライトウェイトアイドラー＆テンショナーアームを使用し、今回問題のおきていたトップアイドラーはまだ対策品が出来ていませんので、純正新品を使用。その他ダンパー類やローラー、スライダーも交換し手組上げます。
つづく
