Z系エンジンをオーバーホールする際には多数各種のサイズのOリングが必要になります。
それらの殆どは、NBRと呼ばれるニトリル系と呼ばれる柔軟性の高い合成ゴム素材で作られています。
ただ、カテゴリー的にNBRと呼称されるものの中にも耐熱グレードや各種の特性に幅があります。
実際にエンジンに組み込みすると極短期で硬化してシールとしての役目を果たさなくなるレベルの素材もあれば、純正のカムチェーンセンターシールの様に燃焼室の付近で数十年に渡っても柔軟性を保てるものもあります為、非常にその範囲は広い事は事実です。
例えば、エンジンの潤滑油には必ずブローバイガスに含まれたガソリン成分が一時的に溶け込むのですが、(その多くは熱で揮発しながらブローバイガスと共に排出されます)同じNBRと呼ばれるものでもガス耐性のグレードに大きな差があります。
又、耐熱性に関しても耐熱安全温度が80℃ 限界120℃と規定されてはいますが、これは最低限の工業規格であり、エンジンオイルでもこの温度は超える事はざらで、しかもエンジン内で何年間使えると規定されているものではありません。
その部分をご承知のユーザーやプロは、最低限メーカー側が実績から品質を保証している純正Oリングを使用される場合が多い様です。
販売車両のエンジンからオイルが漏れたりするとクレームや修理対応せねばならないメーカーが純正で使用する素材であれば当然実際に検証が行われているものとしての期待と安心を求めての事とは思います。
ただ、サイズも数も多岐に渡るため、パーツリストから全数全種を確認して発注や管理と言うのはかなり面倒な事になります。
そこで、各種のガスケットを用意させていただいております経緯から、ユーザー様からの要望の高かったエンジンケースOリングセットをラインナップさせていただきます。
パッケージに使っているOリング素材は、耐熱及び耐ガス性共に純正の素材を上回るものとし、その殆どを国内大手のゴムシールメーカーNOK社製とした日本製です。
同じリングは弊社内でのエンジン製作やオーバーホールにも常用しています。
セット内にはクランクケース内のみでなく、エンジンオーバーホール時には交換したいタコメーター取り出し部のOリングと、熱により硬化してしまい易いセルモーターカバーのシールも含みます。
各種のOリング全てについて、サイズ表記と使用場所についての説明書を添付させていただきました。 品番と品名を記載していますので、単品での補充や発注も容易です。
又、エンジン整備中に、使う分のみを適時取り出して再度閉めて保管出来る様にパッケージも考慮しました。
Z系シリーズ(Z1,Z2~Z1000Mk2) 1980年迄のZ系エンジンに適合します。
価格は税別¥4,500です。