Pistal Piston でGPz1100やZ1100R用の製作の為、燃焼室形状やバルブ角度等を採寸中のところです。
空冷Z系最強と呼ばれるGPzヘッドはそれまでのZ系やJ系と異なり単純なドーム型では無く、いくつかのドームを複合化した多球形状となっています。
この為、ピストン外周部に至る部分は機械加工で仕上げられていますが、バルブシートリングの加工部分に至る迄のところは鋳造肌となっています。
この為、燃焼室内を切削仕上げで仕上げられているZ系やJ系初期のものに比較して、1つのヘッドでも燃焼室の個体差が結構あったりします。
そもそもインテークバルブ周りのスキッシュエリアに至る部分の形状を見ると、実は左右対称にはなっていなかったりもします。
黒いマーカーで短く線を入れているところがそうですが、1番2番と3番4番でプラグ位置が逆転しても、スキッシュ形状が反転しているわけではありませんでした。
昔は特定のヘッドのみの個体差かと思いましたが、以前に形状確認した別個体のシリンダーヘッド燃焼室も同様に左右非対称である事が、型取りした燃焼室模型で確認出来ます。(このヘッドはツインプラグ加工後に面研しています)
この純正ピストンも、Z系の中でも全体的にドームになっている形状では無く、既にハイコンプで更にかなり深目にリセスが切られているものです。
ちなみに、ピストントップのフラット面に至る迄のスロープは純正でもかなり燃焼室側の加工部分に近い為、ピストン製作時にこの角度を変更してしまうと、多少の面研でもピストンと燃焼室がヒットする様な事がありますので注意が必要です。