弊社が二輪専用に設計オーダーしました42Φシャフトレススロットルボディ。
バタフライを保持するシャフトを持たず、ボディ内にブレードのみが開閉する構造の為、通常のシャフトタイプ換算であれば46~47Φ相当のフロー効率を持ちます。
Z系に使用するサイズのキャブではまず実用には出来ない口径のものを使用しても、フルコンとの併用によりセッティングする事で無造作に開けてもしっかりレスポンスします。
スロットルを開くスピードに対しての燃料増量は、エンジンの回転数や負荷に応じてきめ細やかに自由に設定出来ますので、巡航中の低負荷領域では必要以上に濃くする必要がありません。
2輪4輪のキャブレター車をインジェクション化するにはハード面でのシステム構築やハーネス類の製作やセットアップ等、ハードルや手間がかかるのは間違いありませんが、キャブレターを知った上で、更にキャブレターで対応出来ないレベルの燃料制御の世界がある事を知らずに済ませるにはもったいないかとも思います。
特にコスト面での制約が大きかった2輪では、性能の為と言うよりむしろ厳しくなった排ガス規制に対応する為に止む無くインジェクションが導入された市販車が多数あり、それらの車両はエンジンその他が消耗しても排ガスを規制値に収めるといった制約の為にフィーリングが不自然であったりするモデルも少なく無いのですが、そういった制約の無いキャブ時代の車両のインジェクションの場合はフィーリングや性能に特化したセッティングが可能です。
誤解の無い様に申し上げますと、性能重視でセッティングしたインジェクション車でもキャブレター車に触媒を装着したレベルの車両よりもトータルで遥かに排ガスは綺麗になる様セッティングされています。(例えば弊社のZ1000Jの場合触媒こそ装着はされていませんが、アイドリング中での排ガスは、2000年代に入ってからの触媒装着インジェクション市販車のそれと同等レベルに収まっています。)