先日、インジェクション化の際にタンク加工無しに燃料リターンを行う為のMK2やJ系他、44mmピッチコックを使う車両用アダプタープレートを紹介しました。
今回は更に問い合わせの多い、Z1系等に使われる22mmナットで留めるコックの付いている車両用のものとなります。
このタイプのコックの場合、ガソリン流路を2つ同時に使う様にすると、ホースニップルを並べて装着するのがかなり難しいので、少し形状を工夫してみました。
フューエルライン次第で穴を開ける方向も変えられる様、プレートタイプと違い、タップ用の下穴は開けていません。
上面に2つ開いている穴は、6mmのものが2つ。
ガソリンを落とす側と、フューエルラインで加圧されたガソリンの消費されない分を戻す側となります。
2つの穴をかなり内側に接近させていますがZ1系の初期のタンクの場合だと、マウント側のねじパイプ部分が肉厚で内径が小さい為、それに適合させる為です。
加工例、これはニップル用の1/8PTですが、1/4PT,NPTも使える様に寸法と肉厚をとっています。
穴開けしてニップルを立てた例です。
ナットやタンクとの間のパッキンガスケットは純正のコックのものを使用出来ます。
パイプを片方だけに挿しているのは、リターン側のガスはフューエルポンプや燃料ラインで多少熱を吸収して戻って来る為、温められたガソリンがそのまま落ちる事が無い様、穴位置をずらすためです。
ちなみに、パイプは肉厚0.2mmの極薄タイプで、5.6mmの内径流量となり、8mmホースを使うニップル内径に近くしています。
流石にこのサイズにはフューエルコック機能を持たせることが出来ませんので、この形式にする場合はホースにインラインコックか、シャットオフバルブ機能付きのフューエルコネクターとの併用が推奨です。
基本的には穴やタップ加工前の素材としての供給ですが、使用されたいニップルが決まっている場合は、それに合わせての加工もご相談に乗ります。