これはどちらもZ系のトランスミッションギア、アウトプットシャフト側のLoギアになります。
ちなみに、最初のZ1からZ1000mk2等迄ギアの品番は変更ないのですが、形状には違いがあります。
裏返すとわかりますが、左は割と後期のもので右は初期のものです。
後期のものは内側が窪んでいる様に見えますが、内側の厚さは変わりません。
この為、メタルの幅も変更は無いのです。
実はギア部分のみ幅が増やされています。
又、ギア歯の先端仕上げも変更になっています。
恐らくですが、初期のものに対してギア幅を増やしてやることで歯の面積当たり負荷を減らす事と、耐久性の向上が図られたのではないかと思います。
こちらはインプットシャフト側に直接刻まれている相手側のLoギア。
元々結構幅が広いので、後期のものを組み合わせても全面でしっかり嚙み合わさります。
こちらは少し幅の小さな初期との組み合わせ。
ちなみに初期のものも後期のものも品番が同じなので、互換性はあります。
一見、より幅の大きな後期の物の方が大きな負荷にも耐えられて強化出来ると思われるかも知れませんが、実際のところ初期のギアの幅で歯そものが耐えられない様な破損例はまず滅多に見ませんし、レース用チューニングエンジンであればともかく、ストリートレベルではそれで問題が起きるわけでもありません。
ですので、無理に後期のものを探して入れ替えるより、ギア内側のメタルやドッグの入る受け側部分の摩耗状態等、ギアとしての機能部分の方をむしろ優先させるべきかと思います。
容量的に耐えるのであれば、むしろギアの幅自体は薄い方がフリクション面でも有利だったりする様な事もありますので。