Z1000J系のシートロックは、1000J,R, 1100GP,1100Rに同じものが使われています。
それなりに旧い車両ですし、整備の為にシートロックを脱着される場合もあるかとは思うのですが、注意点としては上から位置決めの為に使われているボルト(6×10mm)とワッシャーが付いているものを、ワッシャーをいれるのを忘れたり、必要以上に長いボルトにしない事と、オーバートルクで締め過ぎない事です。
長いボルトで締めると、ボディ側に底突きして歪んでロックが動かなくなりますのと、形状の都合でねじの有効長は8mm位しか無いところで締め過ぎてしまうとアルミで出来ているボディ側の雌ネジが簡単に壊れる為です。
このシートロックも何度かの脱着時に大きな力で締められた事があった為か、ダイキャストボディのアルミ素材の雌ネジが引き抜かれてしまい、シートロックが正常な位置に固定出来なくなっていました。
このシートロックも既に新品は販売終了の為、ねじ山をヘリサートで修理です。
ねじ山自体が非常に浅いのですが、ボルトとの合わせ幅を可能な限り長くしたいので、少しだけ長目のコイルをギリギリの長さになる迄カットして入れました。
これでしっかり固定は出来ますが、ヘリサートを入れたところ迄抜けると修理は非常に困難になりますので、今後も脱着時にオーバートルクは禁物です。
しっかりと固定したいという気持ちはわかりますが、機械は適正以上に力を入れて締めても大抵の場合は寿命を縮めるだけの場合が多いので注意してください。