正規のラインナップにはして無かったのですが、弊社のインジェクション関連の部品で、最も引き合いの多いのがこの部品。
実は結構な割合で、海外からも問い合わせや購入の相談を受けたりする事が多いのが、ピックアップローターのマウントベースです。
Z1~GPz1100のZやJ系はもちろんですが、2000年のゼファー750迄のザッパー系にも装着が可能な寸法になっています。
それでもこれが再製作になるとは思いませんでした。
素材はSCM440の調質鋼で、硬くて切削性も悪い為に製作コストは結構かかってしまい、それでも現実的な価格にするのに製作数を増やして何とか量産コストを下げています。
何故にそんな硬い素材でかと言えば、クランクをレンチで回す際にはプラグを外すのが常識とは言うものの、インジェクションにしたりフルコン使っての製作マップでの点火を導入する様な車両の場合チューニング車両の割合が高く、最大リフト荷重の高いスプリング組んでる人も多そうなので(これに関しては賛否ありますが)丈夫さは必要という事と、使用によるクランク側ピンの当たり部分が摩耗しては精度が低下するという事でした。
ローター部の構造は、位置決めピンとナットで4mm厚のプレートを挟み込む仕様です。
写真に写っているのは、現行車両で最も使われる事が多い24-2と呼ばれる、360°に24等分のピッチで歯を作り、その内2つを欠歯にする事でクランク位置を決めるというタイプです。
見てのとおりローターは別製作なので、歯数や形状に直径も自由に設定可。カワサキZはもちろん、上記の様にザッパー系を弄る人からも引き合いがあります。
ちなみに左側の白っぽいローターは、ザッパー用素材。
位置決めピンの溝や刻印を切っていないのは、角度を自由に決められる様にしたためですが、外径はゼファー750の2000年迄のモデルの純正センサーマウントやピックアップコイルが使えるサイズにしています。(センサーの軸方向オフセットはカラーで調整します)