工具を整理していましたら、昔製作した工具が出て来ました。
ベースはZ系の新品スイングアームピボットシャフトです。
ノーマルであれば写真の右側のみにネジが切ってあるところ、そのネジ切り部をほぼ軸の全部に連続する様に切り足して、S45Cで厚目のナットとスペーサーを製作しています。
これで何をするかと言えば、スイングアームピボットの両端寸法が詰まってしまったフレームに若干の広げ修正を加えます。
この最近の専用設計されたアフターマーケットスイングアームでは滅多に無いのですが、20年近く前には結構やっつけ仕事でZのフレームに組み込まれた流用スイングアームの装着された車両が結構多く、車両によってはピボット部分の間隔が基準値より僅かに狭くなってしまっている事がありました。
例えばフレーム修正をかけるにも正しい寸法の軸間カラーかもしくは純正のスイングアームのセットを組み込む必要がありますが、フレームのその幅が狭くなってしまっていてはそれも入りませんので、当時その間隔を広げる為にこのツールを作ってみました。
寸法が詰まっているとは言っても、元の寸法より小さい幅のスイングアームを取り付けるのに無理に締められてしまって内側に向かって歪みくせが付いてしまったフレームを正規の寸法に戻す程度です。
ただ、フレームの間にジャッキやプレスを入れてやるよりは精度も良く、又手加減もしながら作業出来ます。
この工具、15年位前迄はよく使った記憶がありますが、ノーマルスイングアームを装着されている様な車両がむしろ現在では増えた事や、スイングアーム交換されている車両でも社外品でそこまで雑な寸法で製作をされているものが少なくなったせいか、この数年は使用頻度が下がりました。