これはフルコンインジェクション化した際に良く使用するタイプのイグナイター。
オートバイ用の純正イグナイターユニットと異なり、フルコンの多くは点火マップを自由に作成して各回転数やアクセル開度、バキューム負荷に応じ た点火制御は出来るものの、直接イグニッションコイルに通電する電力を制御出来るデバイスが内装されていませんので、この様な外付け別体のイグナイターを 用意する必要があります。
(紙ヒコーキさんのECUの様に内装されているものもありますが)
コイルに流れる電流のカットや通電時には内部の素子(パワーFETやMOSFET)が発熱しますので、別途放熱板が装着されています。
この様にECU本体に別途の単機能ユニットを使用すると、配線が複雑になったり部品点数が増えてしまうというデメリットもあるのですが、反面、熱を発生す る電子パーツをECUの演算回路部分から離す事で耐久性が上がったりトラブルシュートが簡易になったり、もしくは一部分のみのアップデートが容易になった りというメリットも生まれます。
例えば、低回転域のコイルへの通電時間(ドエルタイム)をトルクアップ目的に長めにして発熱量が増えてもイグナイター部分の耐久性が確保出来たりもします。
逆に一体式の場合は配線もシンプルになり、脱着も簡単です。量産車であれば生産性や部品点数を減らす事を考えて一体式が多いのも当然でしょう。
この様に目的に応じて重視する部分が変わるのですから、それを無視してどちらが優れているとは決めかねます。