画像はフローベンチテスターに載せたZ2ヘッドです。シャシダイナモはご存じの様にバイクごと載せて後輪を実際に回して馬力やトルクを計測します。エンジンベンチはその名のごとくエンジン単体でのダイナモ計測です。それらシャシダイやエンジンベンチは良く聞く事があってもフローベンチはあまり一般的じゃありませんよね。
難しい話はさておいて、フローベンチとはヘッド単体でどれだけ効率よく吸排気が出来るかを測定しそれを数値化する為のものです。 どれだけ吸ってどれだけ出せるかという単純な計測ですが、そのヘッドが持つ吸排気効率を見定めるにはこれが最も有効な計測方法だと思います。
計測を行う2番に測定用専用ファンネルを装着。ポート入り口で乱流が発生することを防ぎフローチャートを安定させるためのものです。ヘッド上にあるダイヤルゲージはバルブリフト量を管理する為の物で1mmごとに計測を重ねてゆきます。ヘッドの下にあるアルミ製の筒の様な物は、治具を兼ねたダミーシリンダーです。
ポート径や形状又はシートカットデザイン、バルブ径とその形状によってもフロー率は変化します。今回のZ2ヘッドは新たに試してみたいポート形状がありまして、それがどれだけ有効なのかを数値化しています。
画像↑はインテーク側を計測しグラフにした物ですが、赤線がノーマルで青線がポート研磨を施した物です。縦軸がフロー(吸気ボリューム)で横軸はバルブリフトです。こうして比較するとそのフローがどの程度向上したのかが一目瞭然です。
因みに↑こちらがエキゾースト側のグラフになります。どちらかと言うとインテーク側のフローチャートに出力特性の変化は依存する傾向にあります。
今回は1000Jヘッドもノーマルとポート研磨後の変化を数値化しようと思っています。