つい先日、正式にデリバリーを開始した、PAMSラージインシュレーター。
発売以来時々入る質問に、
「FCRやTMR等のフラットバルブキャブレターに適合出来るか」
と言うものがありますが、むしろそれも前提として設計してあります。
(フィッティング時の写真では、パイプを下方向にしていますが、推奨取り付け方向は上になります。)
実際のところ、Z系用として市販されているFCRやTMRキャブレターは、その多くが挿し込み部分のスピゴットがその後のGPZ900〜ゼファー1100系用の太いものと共用化されている場合が多く、Z1000J系の純正インシュレーターだとキャブレター組み込み時に非常に大きな力が必要となります。
又、無理矢理挿し込みしている為に変形が大きく、ゴムの寿命が縮まったり2次空気を吸ってしまうと言うトラブルが多くありました。
Z1000J純正の場合、挿し込み部分が斜めになって広がっているのがわかります。
こうなるとキャブ側の入り口は広る様にストレスがかかり続ける為、バンドで締めて固定しても確実さに欠けます。
この為、弊社でラージインシュレーターを製作する際には、挿し込み部を僅かにZ1000J系の純正より大きく設計して、そういったキャブレターにも無理なく使用出来る様にしてあります。
弊社製のラージインシュレーターでは、挿し込みで太くなってもほぼ平行になっているのがわかるでしょうか。
ちなみに、インシュレーターの挿し込み部ゴム厚さを純正より僅かに薄くしてあるのは、この太いスピゴットを挿した際に無理なく伸びてホールド出来る様にする為です。これを実現させる為、純正品と同じゴム硬度でもより伸び強度のある材質を使用しています。
この部分の詳細については過去にも記載させていただいています。
http://www.pams-japan.com/diary/?p=18353
又、注意点としては、負圧取り出しパイプの都合上インシュレーター自由長が約5mm長くなっていますので、その分キャブレターが後方に下がります。
この際、キャブレターのボディ上部がフューエルコックに干渉しないか、又、ファンネルやエアフィルターがフレームやサイドカバーに当たらないかをご確認下さいませ。