Z系やJ系の車両はレストアされる場合も多く、車体廻りやバッテリーケース,外装他の組み立て時に腐食し難いステンレスのボルトやワッシャーを使われている車体も結構見ます。
確かにボルトヘッドの輝きが維持し易く、綺麗さを長持ちさせたいという気持ちはわからないでもありませんが、あまり推奨したくない場所もあります。
その一部はイグニッションコイルのマウントや、北米仕様のブローバイカバー部分を固定している短いボルトの部分です。
何故かと言えば、作業中に脱落させる場合も少なく無いからです。
万が一ですが、整備作業中でイグニッションプラグをたまたま外していて、その中にホールインワンなどという事が起こる可能性も無いとは言えません。
一般的に市販されているバイク用等に使えるボルトはSUS304や316で、磁石では拾えません。
それでシリンダーヘッドの脱着などと言う事になったら随分な手間です。
ところが、ボルトが鉄であればマグネットで何とか出来なくも無いかも知れません。
そうでなくともシリンダーのフィンの間に落ちたワッシャーやキャップボルトは拾うのが面倒な場合もあり、たまに整備で入庫した車両でヘッド上にワッシャーが落ちたままになっているものを見つける事も少なからずある位です。
ちなみに4輪の場合、プロメカニックは特にエンジン周辺に鉄のボルト以外を使う事を好まないのも同様の理由です。
万が一に落とすと、昨今の車両では容易に手が届かなかったりしますので。