バックオーダーになっていたLINK社のフルコンECUが入荷しました。
コロナ禍による全世界的な半導体不足は、2輪4輪問わず各メーカーの新車生産にも大きく響いているとの事でオーダーしても非常に時間がかかってしまう状態が続いていますが、このタイプのフルコンECUにもクラス的には同様な半導体が多く使われている為に影響が出ているとの事でした。
さて、昨今は弊社にもZ系を始めとしたクラシックからネオクラシックのキャブレター車をインジェクション化されたいという相談が多く、その際既に使用実績やデータのあるいくつかのセンサーやインジェクター等の各種デバイスの初期設定や基本マップを書き込んだ状態で納品していただきたいと言われるケースも非常に多くなりました。
ただ、手元にECUのストックが無いと対応出来ませんので、出来るだけ確保出来る様にしています。
世界中には数多くのフルコンECUが存在し性能や機能も様々であり、その中でメジャーなものは当方もいくつかの会社の物を使った経験はありますが、特に2輪ではまず搭載の為の大きさが適正なモデルがあり日本国内での代理店がしっかり機能している事と、そして専用ソフトウェアがインジェクションが始めてと言うユーザーにも分かり易く、セッティングの為にはメーカーによってはオプション扱いとなっているロギング機能も本格的なものが標準で備わっているという部分で、LINK ECUをお勧めする場合が多いです。
さて、今回入荷したのはベーシック仕様の2種。
ATOM とMONSOONと呼ばれるものです。
筐体自体のサイズは同じですが、特にATOMは価格的にも10万円前後と、4気筒車のベーシックモデルとしてインジェクションシステムを稼働させるのに一通りの機能を備えています。
MONSOONは、ATOMの基本機能に加えて入出力用のデータサンプリングの為のポートや、操作入力の為のデジタルポートに各種デバイスをコントロールする為の出力ポートが多くなる為、将来のアップデートにも備えます。
更にオプションデバイスを追加する事でライドバイワイヤーによる電子スロットル化も可能です。
ちなみに2輪で重要な、ECU自体のサイズについてですが、点火系専用のECUであるASウオタニのコンロロールユニットと並べた場合はこんな感じです。
LINKフルコンの場合はイグニッションコイルの接続には別途にイグナイターが必要にはなりますが、それにしてもインジェクターは4個をダイレクトに接続し、点火時期等の制御機能も持っていると思われる割には過去のモデルに比較すれば年代を追うごとに充分に小型化されていると言えます。
このサイズであれば、Z系の様に収納スペースが少ない車両でも問題無く搭載出来ます。