少し前にもZ2ヘッドのフローデータについて記事をUPしましたが、今回はZ1/Z2ヘッドに加えZ1000J/Rヘッドの計測データをそれに重ねた物をお見せしたいと思います。
フローベンチテストで得られる結果が全てではないのですが、ヘッド単体での性能を数値にして示す場合、最も簡単で分かりやすい測定方法と言えます。
縦軸が空気(吸入)流量で横軸が1mm刻みのバルブリフトとなります。何mmリフト時に・・・という見方で非常にシンプルなチャートです。更にイメージ的な見方をご説明すると、ライン右のエリア全体が吸入量の総数です。ですからその面積が大きいほどトータルでの効率が高かったという事になります。
上記データですがZ2ノーマル(紫)、Z2チューンド(黄)、1000Jノーマル(青)、1000Jチューンド(緑)、1000J/USAチューンド(赤)となります。
Z2ヘッドも1000Jヘッドも、STDとチューンドを比較したパフォーマンスの違いが確認出来るのは当然ですが、面白いのはSTDもチューンドも1000JヘッドはZ2ヘッドに比べてフローデータでも明らかに優位だと言う事です。STD同士の違いが、チューン後もそのまま上へとシフトしているのが解ります。
これは同様のチューニングを双方に施しても、Z2ヘッドベースでは1000Jヘッドベースのパフォーマンスを超えるのが難しいという事をデータで示していると言えます。
ポート加工が完了し上記データ取得時に使用した1000Jヘッドです。同時にツインプラグ加工済。
ポート入口はビッグインシュレータ内径に合わせた程度で、極端な拡大もしていません。またガイド突出し長もSTDと変わらず、ガイド周辺の肉もシッカリ残して支持剛性を優先しています。短命でも宜しければ、ポート容量を更に増やし、ガイドをカットしたりその周辺を更に削り込む事でフローを上げる事も可能ですが、ストリートから気が向けばサーキット走行というレベルでは、この辺りが落とし処ではないかと考えます。
見た目はZ1/Z2ヘッドで、内容は1000Jチューンド。そんなヘッドが在ったらと、妄想にふけるのです。