弊社のスタイルでは、Z系にさほど太いホイールやタイヤを履かせることは無いのですが、
現代的なラジアルタイヤである程度選択肢のあるサイズを使用しようとすれば、150/70-18を使う場合が多いです。
サイズ的には太過ぎず細過ぎず、又、Z系純正の4.00-18や120/90-18とほぼ直径が同じであり、車両の姿勢をオリジナルからあまり外さずに済むと言う事と、150幅が純正のチェーンラインをオフセットせずに組める最大幅である事も理由です。
ただ、このサイズで純正のスイングアームを使用する場合は、タイヤリップがパイプに干渉する為、一部に加工を施しています。
又、注意事項としてですが、昨今のラジアルタイヤでは表記が150/70-18で、それを適正リム幅の4.00に装着した際の実寸が160mmになるものが結構あります。
その場合チェーンがタイヤの角を僅かに擦る場合があります。
とは言っても接地部分やサイドウォールでは無い角なので大きな問題ではありませんが、チェーンは注油も行いますのでその場合は最小限値でチェーンをオフセットしてやります。
この写真では、実測160mmの150幅ラジアルを使用するのに、フロント側とリア側にオフセットスプロケットと、オフセットのスプロケットハブを使用して6mmだけチェーンラインを外に出しています。
又、そのままだと最近の倒立タイプのリアショックスプリング部に近くなる為、リアショックも5mm外側に外側になる様、マウントを加工して装着しています。
このオフセット値6mmも、Z系ノーマルフレームでもまず干渉の可能性の無い数値で、実はGPz1100では、ノーマル状態で同系のエンジンを使うZ1000J系に比較して6mmオフセットされるスプロケットが純正となっていました。
エンジン側のミッションシャフトやベアリングへの負荷を考えると、スプロケットのオフセットは少ない方が耐久性面からは有利であると思いますので、弊社ではタイヤサイズやオフセット量をレース用等の特殊な用途を除いては、なるべくここ迄を上限とする様にしています。