長期に渡って乗られることも無く保管されていたと思われる車両のエンジンを、チューニングベースとすべく分解したところ
完全にオイルが下がり、エキゾーストバルブが開いていたと思われる気筒のピストンリングとシリンダースリーブが接触している部分で錆が発生してしまったようです。
トップリングとオイルリングは溝に押し込まれてしまったまま固着して動かず。
セカンドリングは開く事も無くバラバラに折れていました。
もしかすると一度リングが張り付いている状態で始動を試みたのかも知れません。
以前にも何度か見た事はあるのですが、この状態でもトップリングが圧縮を保つことが出来ると、エンジンはかかってしまったりします。
もちろん凄い量の白煙と、オイル消費でそのまま走るには気が引けるような状態ではありますが。
ここまで酷く無くとも、動いていたエンジンでもオーバーホールの為に開けると、シリンダー内壁に一度は腐食したのでは無いかと思わせる黒い染みを見る事は少なからずあります。
シリンダー内壁はもちろん、クランクシャフトのジャーナル部分にベアリング,トランスミッションやカムシャフトも、内部で稼働している殆どの部品は油膜で保護されなければ錆びてしまう鉄製です。
Z系の様な旧車になると毎日毎週乗る様な機会は少ないとは思いますが、やはり月に一度程度はエンジンを始動させて内部のオイルを循環させてやるのが内部部品の保護にもなります。