整備する為、しばらくぶりに何セットか取り寄せしました。Z1000JやZ1000Rに750Turbo,GPz1100,GPz750F等に使える上下シール付きステムベアリングです。
さて、1985年以前のこれらの車両は、純正ステムベアリングにはロアー側にシールが着かない構造です。
この為に雨やダストの侵入には正直弱く、長年経ったものだとグリスが乾燥したり落ちてしまっている事もあり、耐久性が取り柄の筈のテーパーローラーベアリングが錆びてしまっていたりします。
だからと言って、GPZ900RやZZRにゼファー他で使われている別体部品のシールを無理矢理流用すると、そもそもアンダーブラケット側の座面形状がそれ用では無いので潰れて外側に広がったり、フレームとの間に挟み込んで余計なトラブルになったりします。
そこでロアーベアリング自体に相手側のレースと接触する様なシールが着いている物を用意しているのですが、これがカワサキ純正ロアー側ベアリングに比較して倍以上の価格です。
コスト高な上に、性能だけで言えばシールは無い方がフリクション面では有利なのですが、ユーザーさん皆が頻繁にステム周りを分解して整備できるわけではありません為、耐久性重視で整備時にはこれを使う様にしています。