これは、弊社にてデリバリーしていますJPオイルポンプのインナーギアです。
オイルポンプの企画製作時に最も大事なコンセプトとして、精度面と品質、そして性能でZ系用で最も良好であった時代の純正品を超える事としていました。
性能面ではギア幅を約13パーセント拡大する事で、Z系のノーマルオイルラインで対応しながらもSTD車からオイルクーラーを装着した場合やチューニングエンジンにも適切なオイル流量を確保しています。
又、純正同様のギアポンプは構造が堅牢で、稼働時の抵抗の少なさも利点の一つとなります。
ちなみに、このギアにはマイクロポリッシュを施してあり、製作時の研磨加工で生じるバリやエッジ部を除去しています。
マイクロスコープで数十倍に拡大するとやっとわかる程度に角が取れている事が確認出来ます。
エッジの取れている部分のRは、髪の毛一本分の幅もありません。
文字通り1/1000mm台の丸さとなっています。
又、マイクロポリッシュにより、研磨時に生じるギア外周部や軸部、スラスト平面部の面粗度で凸方向になっている部分が平滑に均されてオイルを溜める溝のみが残っています、アルミで製作されているボディ側を削って摩耗させる様な攻撃性が非常に低くなっています。
このポンプの組み立ては、クリアランスを確認しながら弊社内デスクで行うのですが、回転時感触が分かり易い様にする為、組立時に使うオイルは通常のZ系で使う粘度のものではなく、0W-20の超低粘度タイプです。
ギア外周のボディとのクリアランスは20μm(0.02mm)台 スラストクリアランスも左右を足して同様の0.02mmとしてあります為、片側隙間は0.01mm台となります。
参考迄に、カワサキ純正部品として最後に生産されていたZ1000J系ポリスの場合、スラストクリアランスはおおよそ0.06mm迄として出荷されていました。
この状態で指先でギアの回り方を確認しながら、公差分の個体差も調整しつつカバーのボルトを締め付けてやります。
将来のオーバーホール等で入庫した際に分解できる様、位置決めピンを圧入クリアランスとはしていませんが、締め方一つでフリクションが変わります。
それでもエッジ加工されたギアがボディに噛む様な事も無く、ギア歯同士の当たりも実に滑らかです。
ちなみに、精密砂型鋳造されたアルミのボディとカバーの間にはガスケット等が不要なレベルの加工精度で仕上げられています。
スラスト方向のクリアランスがギアをスムーズに回せる限界近く迄詰められていますので、軸を左右に押し引きしても指先でガタを感じる事は出来ません。
是非共購入時にはお試しいただきたく思います。
http://pamswebshop.my-store.jp/shopdetail/000000000195/
※ 本日2月18日土曜日と明日19日日曜の2日間拘り抜いた品質のこのオイルポンプボディを鋳造及び加工していただいております株式会社JMCさんと共同出展の形で、横浜パシフィコにて開催されております2023 Nostalgic 2daysにブース参加しております。
https://www.jmc-rp.co.jp/
このオイルポンプ以外にもデリバリー中のものや、企画進行中の各種のパーツ他、ご興味をお持ちいただけると思えるものを多数持ち込んでおりますので、お時間のある方は是非とも足を運んでみて下さいませ。
https://nos2days.com/pc/