受注受付中のHPアイドラー。
ギアの歯の仕上げにもこだわっています。
ちなみに、これは硬化の為の熱処理前のマシニング仕上げです。
ギア歯の部分を10倍程度にクローズアップしました。
この状態でも鉄素材としてはクロモリ系でかなりの硬度があるのですが、非常に美しい仕上げである事がわかるでしょうか?
先日もお見せした、純正新品との比較です。HPアイドラー側は熱処理後のものなので表面色が変化しています。純正のアイドラーの歯の仕上げは意外に荒く、不均一である事がわかります。
これを以前に紹介したオイルポンプギア同様にマイクロポリッシュ処理を施し、各部のエッジを除去しながら歯面自体の凸部を均します。
http://www.pams-japan.com/diary/?p=25936
そして、処理後のギア部分の比較写真がこちらとなります。
上の写真とは左右が入れ替わっていますが、左がHPアイドラーで右が純正です。
ギア歯先端
歯底のローラー当たり部
側面
さて、アイドラーギアの歯は正常であればカムチェーンの素材より硬度が高く仕上げてあります。
この為、ギア歯の仕上げが滑らかでなければカムチェーンを削る様に摩耗させてしまったりフリクションの原因になります。
この為、当たり部分の仕上げにも非常にこだわりました。
単純に磨くのみでなく、マシニングの際に出来る窪んだ部分が適切に残る様にする事で、表面にオイルを保持する様にと考慮しています。
お手元に届きましたら、是非とも拡大して見ていただきたく思います。